今週の自分株まとめ——週間+1,018,164円、2週連続でプローブカードが上位に
土曜恒例、今週の自分株まとめ。
今週の週間損益は +1,018,164円。 先週の+1,223,821円に続き、2週連続のプラスとなった。
今週はまず前提を一つ押さえておく必要がある。9月21日の敬老の日から23日の秋分の日まで3連休が続いたため、日本市場が開いていたのは24日と25日の2営業日だけだった。一方で米国市場は丸1週間動いている。今週の騰落TOP3に米国株が多く並んでいるのは、この日数の差が大きい。
今週の騰落TOP3
上昇
| 順位 | 銘柄 | 騰落率 |
|---|---|---|
| 1 | フォームファクター(FORM) | +16.32% |
| 2 | IonQ(IONQ) | +12.11% |
| 3 | コマツ(6301) | +8.96% |
下落
| 順位 | 銘柄 | 騰落率 |
|---|---|---|
| 1 | スペースX(SPCX) | -4.01% |
| 2 | 楽天グループ(4755) | -3.97% |
| 3 | MS&ADインシュアランスグループHD(8725) | -3.58% |
上昇側は2桁近い伸びが並び、下落側は最大でも-4.01%。先週に続いてプラス優勢の週だった。
原子力の5日間と、今週の値動き
今週は5日間かけて原子力・SMRを扱った。保有しているJパワーは、上昇側にも下落側にも入っていない。
先週の水素に続いて、テーマとして分析した銘柄がTOP3に顔を出さない週が続いたことになる。ただ、今週の結論は先週とは少し違う。
水素の結論は「市場は水素にまったく値段をつけていない」だった。原子力の結論は「原子力利用率を見れば、利益の方向が分かる」だ。金曜に書いた通り、同じ四半期に原発が動いた九州電力は経常利益+46%、止まった関西電力は-61%だった。
これは株価が1週間で上がるかどうかとは別の時間軸の話で、四半期ごとの決算で確認していく種類の情報になる。今週の値動きに出てこないのは当然で、次に原子力関連の決算が出る10月末から11月にかけて、この5日間で整理した見方が役に立つ。
上昇銘柄を見る
① フォームファクター(FORM)+16.32%
半導体の検査に使うプローブカードで世界大手の米国企業。今週は6営業日連続で上昇し、その間の累計上昇率は約29%、時価総額は約100億ドルに達した。
業績の裏付けがある。直近の第2四半期は売上高が前年同期比32%増、営業利益率は22%だった。追い風になっているのは、生成AI向けのHBM(高帯域メモリ)のテスト需要だ。HBMはチップを何層も積み重ねる構造なので、出荷前の検査が複雑になり、プローブカードの単価も上がりやすい。フォームファクターはHBM4のチップレット検査で先行している。
ここで気づいてほしいのは、先週の上昇2位だった日本電子材料も、プローブカードのメーカーだという点だ。先週は「生成AI向けメモリ(HBM)実需の裏付けがある」と書いた。今週は米国の同業が1位に入った。
2週連続で、同じ製品を作る日米の会社が上昇TOP3に入っている。偶然ではなく、HBMの検査需要という同じ実需が両社を押し上げていると見ている。Week03で扱ったAI半導体のテーマが、検査工程という一段深いところで効いてきている。
なお株価は年初来で2倍以上になっており、52週高値の160.27ドルからはまだ下にいる。業績は伸びているが、評価もすでに相当高い水準にある点は押さえておきたい。
② IonQ(IONQ)+12.11%
先週に続いて2週連続の上昇TOP3入りとなった。
現地時間9月22日の引け後、IonQは量子コンピュータ業界で初となる「リアルタイムのエンドツーエンド量子エラー訂正デコーダー」の実証に成功したと発表した。量子コンピュータは計算中に生じるエラーをその場で直せるかどうかが実用化の壁になっており、それを一般的なCPU1台で処理できたという点が評価された。翌23日にはNVIDIAの量子研究拠点に自社の量子コンピュータを導入することも明らかになり、量子関連株全体に買いが広がっている。
ただし値動きを細かく見ると、発表直後の時間外取引では12%上げたものの、23日の終値は+4.42%にとどまっている。発表で大きく跳ねて、その後落ち着く。この動き方自体が、ストーリーで動く銘柄の特徴だ。
先週の+11.74%はシノプシスとの共同研究、今週の+12.11%はエラー訂正の技術的な節目。どちらも業績ではなく、実用化が近づいたというストーリーの更新で上がっている。
そして正直に書いておくと、自分はIonQを保有しているが、2週で約25%上げた今も、Week01で公開した取得単価45.67ドルにはまだ届いていない。 2週連続で上昇TOP3に入ってもまだ含み損というのは、それだけ高い水準で買っていたということでもある。ストーリーで動く銘柄は、上がる幅も下がる幅も大きい。
取得単価を超えて定着するには、ストーリーの更新ではなく数字が必要だと考えている。IonQは9月に半導体製造のSkyWater Technologyの買収に伴って通期の売上見通しを4.5億ドルに引き上げているが、このうち量子コンピュータそのものの売上とSkyWaterの製造売上がそれぞれどれくらいかは、外からは分かりにくい。次の決算でこの内訳が見えてくれば、評価の土台が変わるかどうかが分かる。
③ コマツ(6301)+8.96%
9月25日、シティグループ証券がコマツの投資判断を3段階の最上位に引き上げ、目標株価を8,000円から8,100円に上げた。これを受けて当日は前日比+431円(+5.98%)の7,640円まで上昇している。
コマツは建設機械で世界2位、鉱山機械にも強い。販売価格の改善と数量の増加が業績を支えており、円安も追い風になっている。2営業日しかない週で+8.96%という動きは、アナリストの評価変更がそれだけ大きく効いたということだ。
フォームファクターやIonQとは性格が違う。AIでも量子でもない、伝統的な機械メーカーが実績と評価の見直しで買われたという点で、今週の上昇銘柄の中では最も地味で、最も分かりやすい上がり方をしている。
下落銘柄を見る
① スペースX(SPCX)-4.01%
スペースXは2026年6月12日にナスダックへ上場した。公開価格は135ドルで、上場直後には225ドル台まで買われたが、その後8月上旬には105ドルを割り込み、9月上旬にようやく公開価格の水準を取り戻している。
今週の下落は、上場前からの株主が保有していた株の売却制限(ロックアップ)が順次解除されていく局面で、新たな売り物が出てくることへの警戒が続いた結果と見ている。
売上高に対して約90倍という評価がついている銘柄で、IonQと同じくストーリーで値段が決まるタイプの株だ。上場から3カ月あまりで公開価格の1.7倍から0.8倍まで振れたことを考えれば、-4.01%は大きな動きではない。
② 楽天グループ(4755)-3.97%
9月25日、国内の長期金利が一時3.115%と約30年ぶりの高水準をつけた。楽天グループはモバイル事業への投資で有利子負債が大きく、金利上昇は財務負担の増加に直結する。この懸念から続落し、25日には682円10銭まで下げて約3カ月ぶりに年初来安値を更新した。
先週の下落2位はKDX不動産投資法人で、理由は日米の金利先行き不透明感だった。2週連続で、金利上昇が下落側に効いている。 借入が多い会社や、利回りで買われる不動産投資法人にとって、30年ぶりの金利水準は無視できない逆風だ。
③ MS&ADインシュアランスグループHD(8725)-3.58%
9月18日に10年来の高値となる5,326円をつけた後、連休明けの24日に前日比-247円(-4.73%)と大きく下げた。25日には一部を戻しているが、週間では-3.58%となった。
会社固有の材料は確認できていない。興味深いのは、損害保険会社は保有する債券の運用利回りが上がるため、一般に金利上昇が追い風になる業種だという点だ。楽天とは金利に対する立場が逆でありながら、同じ週に下落TOP3に並んでいる。金利の影響ではなく、10年来の高値まで上がった後の反動と見る方が自然だろう。
ポートフォリオ全体について
2週連続で週間+100万円を超えた。
コア(インデックス)とサテライト(個別株)の比率は約64:36で運用している。今週も目立ったのはサテライト側の値動きで、上位はプローブカード、量子コンピュータ、建設機械、下位は宇宙、ネット、保険と、テーマも国籍もばらばらだった。
先週も書いたが、この数字は実力ではない。フォームファクターの+16.32%はHBM需要が今週急に増えたから起きたわけではなく、IonQの+12.11%はエラー訂正の発表を事前に知っていたから取れたわけでもない。上がる週があれば、同じだけ下がる週もある。
それでも、2週続けて同じ構造が見えたことには意味があると思っている。上がった側には業績の裏付けがある銘柄とストーリーで動く銘柄が混ざり、下がった側には金利に弱い銘柄が並んだ。 この組み合わせは偶然ではなく、今の相場の性格をそのまま映している。
来週に向けて
Week08の原子力・SMRは今日で終わり。5日間の結論を一行でまとめるなら、**「原子力利用率を見れば、利益の方向が分かる」**になる。
保有しているJパワーは継続保有。大間原発の運転開始目標が示される来春の中期経営計画が、次の判断材料になる。未保有の関西電力は定期検査明けの稼働率回復を決算で確認してから、九州電力は理論値の0.63倍という評価をウォッチリストに入れて見ていく。
来週は半導体検査を扱う。2週連続で上昇TOP3に入った日本電子材料とフォームファクター、そしてWeek03で扱ったアドバンテストを、テスト工程という切り口から見直す。
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