関電工——「データセンード投資が追い風」と名指しされた電気設備工事の雄
火曜のJパワー(発電)、水曜のイーレックス(電力小売)と見てきて、今日は「電気設備工事」という違う切り口の企業を取り上げる。関電工は、日経ヴェリタスの見出しにそのまま「半導体工場やデータセンター投資が追い風」と書かれた数少ない銘柄のひとつだ。
基本データ(2026年8月27日時点)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 株価(直近) | 5,446円(8/26) |
| 2026年3月期 完成工事高 | 7,420億円(前期比+10.4%) |
| 2026年3月期 営業利益 | 831億円(同+42.5%) |
| 2026年3月期 経常利益 | 850億円(同+42.8%) |
| 2026年3月期 親会社純利益 | 635億円(同+49.9%) |
| 2027年3月期 会社予想 | 完成工事高7,800億円(+5.1%)・営業利益900億円(+8.3%) |
| 配当性向目標 | 約40% |
| 予定年間配当 | 130円(前期124円から増配) |
何をやっている会社か
東京電力系の電気工事大手で、東電への依存度は約3割。電気・管工事などの設備工事全般に加え、太陽光・水力発電事業、防災関連事業も手掛ける。データセンター・半導体工場・送配電網増強・再生可能エネルギー導入といった、今週のテーマそのものに直結する事業を幅広くカバーしている。
前期は文句なしの大幅増益
2026年3月期は完成工事高+10.4%・営業利益+42.5%・経常利益+42.8%・親会社純利益+49.9%という大幅増益を達成した。好調な企業業績や底堅い個人消費に支えられ、民間建設投資が高水準で推移したことが業績を押し上げた。2027年3月期も増収増益予想で、半導体・データセンター関連投資や首都圏の大型再開発案件、送配電網の増強を成長ドライバーとして掲げている。
直近Q1は減収でも増益という中身の良さ
7月31日発表の2027年3月期第1四半期は、完成工事高が前年同期比4.5%減の1,580億円と減収だったが、コスト改善により営業利益は+12.8%の197億円、経常利益は+12.5%の205億円と増益を確保した。個別ベースの新規受注高は+11.2%と好調で、通期の増収増益予想は据え置かれている。工事の計上タイミングによる期ズレはあっても、受注の勢い自体は落ちていないと読める内容だ。
8月19日の急落と、その後の持ち直し
株価は8月19日に前日比-322円の5,288円まで下落したが、その後8月26日には5,446円まで持ち直している。これは先週のAI半導体週で見た「セクター全体の急落」に関電工も巻き込まれた形で、個社の材料というよりは市場全体の地合い悪化が原因だったと見ている。8月25日にはArentが関電工向けの電気設備自動設計システム「VOLDAR」の運用開始を公表しており、省力化・設計効率化という個別の好材料も出てきている。
掲示板の投資家心理は「強く買いたい」100%
直近1週間の投票では「強く買いたい」が100%という極端な結果が出ている。母数は小さいものの、急落後の押し目という位置づけで買いたい投資家が多いことがうかがえる。日系大手証券も強気(Buy)を継続しており、目標株価を5,600円→7,900円へ引き上げている。
株主還元も前向き
配当性向40%を目標に掲げ、前期124円→今期130円への増配を予定している。業績拡大と株主還元強化が同時に進んでいる点は、長期保有の安心材料になる。
保有していない立場から見て
「データセンード・半導体工場投資が追い風」と名指しされる数少ない銘柄でありながら、8月の急落で調整を挟んでいる今の水準は、押し目として悪くないと感じている。次のQ2決算で受注の勢いが数字に表れてくるかを注視したい。
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