インデックスと、それから
Week 04 電力・エネルギーインフラ
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Week 04電力・エネルギーインフラ
2026.08.28  ·  金曜 / 7社比較

電力・エネルギーインフラ7社比較——日本は割安放置、米国は期待先行。PERと売上成長率で並べる

今週深掘りした日本3社(Jパワー・イーレックス・関電工)に、米国のAI電力銘柄3社(Vistra・Constellation Energy・GE Vernova)を加えた6社を、PERと売上成長率という共通の物差しで比較する。

7社比較表

銘柄株価/時価総額PER直近売上成長率性格
Jパワー(9513)日本PER約3〜5倍台3〜5倍売上-10.2%(経常利益+13.2%)極端な割安・保有中
イーレックス(9517)日本株価884〜890円約18.6倍前期微減も純利益+151.7%増益基調・進捗要watch
関電工(1942)日本株価5,446円完成工事高+10.4%データセンター名指し銘柄
Vistra(VST)米国時価総額約$580億約19倍(forward)EBITDAガイダンス$72億AI電力の巨人・原発PPA積み上げ中
Constellation Energy(CEG)米国時価総額約$900億(Calpine買収後)発電容量55GWへ拡大原子力の本命
GE Vernova(GEV)米国時価総額約$1,423億売上+22%(Q2・organic+12%)受注+88%も決算後-8.69%急落
住友電工(5802・参考)日本時価総額約6.7兆円約22.9倍純利益+90.7%(先々週深掘り)光通信テーマからの継続枠

日米で評価が真逆——PERの水準がまったく違う

この比較で一番はっきり見えるのは、**日本は「業績が良くても割安放置」、米国は「期待込みで高評価」**という構図だ。

Jパワーは経常利益+13.2%の増益企業でありながらPER3〜5倍台という極端な割安に放置されている。一方、米国のVistraは forward PER約19倍、GE Vernovaに至ってはQ2売上+22%・受注+88%という驚異的な決算を出しても株価は決算発表当日に-8.69%という下落を見せた。

「良い決算でも売られる」というのは、先週のAI半導体テーマから繰り返し見てきたパターンだが、電力インフラという伝統的なセクターでも同じ現象が起きているのは興味深い。AI関連というテーマ性がついた瞬間、業種を問わず期待値が先行しすぎる傾向があるのかもしれない。

GE Vernova補足——「上方修正で株価が下がる」という不思議

GE Vernovaの第2四半期決算は、売上$111.0億(前年比+22%・オーガニック+12%)、受注$242.2億(オーガニックで+88%)という内容で、2026年通期の売上高ガイダンスを$445〜455億から$455〜465億へ、フリーキャッシュフロー見通しも$65〜75億から$115〜125億へと大幅に引き上げた。

それでもこの発表があった当日、株価は6.19%下落して取引を終えている(別の決算発表日には8.69%の下落も記録されている)。ガイダンス上方修正という明確な好材料が出ても株価が下がるというのは、市場がすでに相当な期待を織り込んでいたことの裏返しだと見ている。

Vistra・Constellation——原子力とAIの結びつき

VistraはMetaとの2,609MW、AWSとのComanche Peak原子力発電所での20年PPA(電力購入契約)など、合計約3,800MWの大型原子力PPAを締結している。データセンター向けに安定電源を長期契約で確保する動きが加速している証拠だ。forward PER約19倍・PEG比率約0.9〜1.06という水準は、成長率を考慮すればフェアバリュー付近と評価されている。

Constellation EnergyはCalpine買収を経て発電容量55GWまで拡大し、時価総額は約$900億に達している。原子力発電の安定性を武器に、24時間稼働が求められるAIデータセンター向けの電力供給で最も直接的な恩恵を受ける企業のひとつとされる。

自分ならどう見るか

日本3社の中では、保有中のJパワーがPER3〜5倍台という水準で圧倒的に割安に見える。データセンター向け電力需要が本格化すれば、この評価ギャップが埋まる可能性は十分にあると考えている。関電工は「データセンター投資が追い風」と直接名指しされている数少ない銘柄として、押し目があれば注目したい。

米国3社は業績自体は強いが、期待値も高い分、決算後の急落を狙って押し目を待つスタンスが合理的だと感じる。特にGE Vernovaは「好決算で売られる」パターンの典型として、次の決算発表時の反応を注視したい。

来週のテーマは蓄電池・エネルギー貯蔵。今週2週連続で温存してきたパワーエックス(485A)をようやく本題として取り上げるほか、Fluence Energy・CATLなど海外の蓄電池関連も含めて深掘りする予定。

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