AAOI深掘り+Lumentum決算速報——「決算は良いのに株価が下がる」を2社続けて見た
昨日Lumentumの決算を控えて様子見と書いたが、結果が出た。そして今日取り上げるAAOIも、実は似たパターンを辿っている。2社続けて「良い決算・微妙な株価反応」という光通信セクターらしい現象を見ることになった。
Lumentum決算速報——文句なしの内容、株価は初動-2%
まず昨日の宿題から。Lumentumの第4四半期決算は圧巻の内容だった。
| 項目 | 結果 | 予想 |
|---|---|---|
| 売上高 | $10.06億(前年比+109.3%) | $9.877億 |
| 調整後EPS | $3.23 | $2.97 |
| 非GAAP粗利益率 | 50.4%(+1,260bp) | — |
| 営業利益率 | 36.6% | — |
| 次四半期売上ガイダンス | $12.25〜12.75億 | — |
売上・EPSともに市場予想を明確に上回り、次四半期ガイダンスも$12.5億という当初目標を1四半期前倒しで達成する強気の内容。それでも決算発表直後、株価は一時-2%で反応した。「良い決算でも期待値が高すぎると売られる」という、グロース株特有の現象を象徴する反応だった。
なお、GAAPベースでは転換社債の株式化に伴う$78億の非現金費用が発生し、$72億のGAAP純損失を計上している。これは事業の実態とは無関係の会計上の一時要因だ。
AAOI基本データ(2026年8月12日時点)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 株価(直近) | $132.78 |
| 時価総額 | 約$114.7億 |
| Q2売上高 | $1.91億(前年比+86%) |
| Q2調整後EPS | $0.06(予想$0.02を上回る) |
| Q3売上ガイダンス | $2.55〜2.90億 |
| 通期売上目標 | $11億(前期比+137%) |
| Q2決算後の株価反応 | -3.6% |
何をやっている会社か
レーザーから光モジュールまで垂直統合で製造する光通信企業。AIデータセンター・CATVブロードバンド・FTTHの3市場に製品を供給する。テキサス・ジョージアの米国拠点に加え、中国・寧波と台湾・台北にも製造拠点を持つ。
Q2決算の中身——数字は良いのに売られた理由
売上$1.91億は前年比+86%という大幅増収で、EPSも予想を上回った。それでも株価は-3.6%で反応している。Lumentumと同じ構図だ。
通期売上目標$11億(+137%成長)は据え置かれており、Q3ガイダンス$2.55〜2.90億も前四半期からの増収を示している。業績そのものに疑問符がつく内容ではない。市場が「テンバガー級の成長を織り込み済み」の状態にあるため、並外れて良い数字でも「予想通り」以上のサプライズがないと売られてしまう——これが光通信セクター全体に共通する2026年8月の特徴と言えそうだ。
PSRで見る現在地
Q2売上$1.91億を年換算すると約$7.64億。時価総額$114.7億で計算すると前向きPSRは約15倍。5月時点で調べた際の約18倍からは低下しており、成長率の高さを考えると相対的に見やすい水準になっている。
台湾・中国拠点という地政学リスクは健在
月曜に触れたトランプ政権による中国製データセンター部品規制の動きは、AAOIにとって両面のリスクだ。中国拠点(寧波)が規制対象になれば逆風だが、逆に「非中国系サプライヤー優遇」という文脈では追い風にもなりうる。この点は来週以降も注視していきたい。
保有していない立場から見て
Lumentum・AAOIともに「決算内容は良いが株価は冷静」という状況が続いている。これは押し目を待つ側にとってはむしろ好都合だ。AAOIは$120台、Lumentumは$750〜800台まで調整すれば、どちらも新規で入りやすい水準になると考えている。
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